【インタビュー】ASH DA HERO

クソほど売れたいと思っている俺たちを“Judgement”しに来てくれ！

「俺ら、アホほど売れたいロックバンドなんすよ」

この言葉は、ASH DA HEROが昨年メジャー1stアルバム『Genesis』を提げて行った全国ツアーのファイナル公演で、ボーカルのASHがフロアに威勢よく投げ込んだ言葉だ。その言葉が嘘ではないことを示すように、彼らは今年本気で勝負に出た。先日発売したメジャー1stシングル「Judgement」は人気TVアニメ『ブルーロック』の2クール目のOP主題歌に抜擢され、世間の話題をさらった。元々無類のサッカー好きで、以前からこの漫画のファンだったASHは、この曲のもっとも重要なフックとなるメロディーに「“自分らしさ”すら壊して最後に笑いたいなら～」と強い決意を歌い込んでいた。

ASH「この制作をやり出した頃、バンドとして次どうしていくかということをテストしていた時期で。いろんな選定をしていくなかでこの曲の歌詞は生まれていったんです。要は、歯に衣を着せない状態でお話しすると、ライブハウスで終わりたくないんすよ。俺ら。そのためには自分たちがこれまで大事にしてきたカルチャー、スタイルさえも1回ぶっ壊して。ぶっ壊してでも掴み取りたいものがあるのなら、“俺、こういうキャラじゃないんで”とかいってる場合じゃない。恥を捨てないと掴めるものも掴めないし、爪すら引っ掛けられない。このアニメ作品に出てくる主人公はまさにそうで。そこに僕らのリアルな心情を重ねました」

キャッチーなフックはあるものの、サウンドは“令和最強のミクスチャーロックバンド”を誇る彼ららしいサウンドに仕上げた。

Narukaze / Gt「勝負にでなきゃいけない曲だというのは分かった上で、世の中の売れているものに寄せるのではなく、自分たちらしさを詰め込んだ曲にしました。いまっぽくはないかもしれないんですけど、これで勝負をしたかった」

Dhalsim / DJ「だから打ち込みが多い最近のヒット曲を聴いている子たちに“ロックバンドってカッコいい”というのをこの曲で提示したいですね。2番ではスクラッチがギターと絡んだり、ASHのラップと絡んでアンサンブルになるところは僕らならではだと思います」

Sato / Ba「サウンドに関しては、最初は軽快にドリブルしていくイメージですね。曲が目まぐるしく展開していくなか、みんなが主張しながらせめぎ合って転がっていって。後半、ラストサビでドラムもベースもなだれ込んでカオスになるところは、まさにここで自分が点を決めてやるというペナルティーエリア内での攻防戦。アニメの世界と重ねて、音の展開も楽しめるはず」

WANI / Dr「だからアニメ同様、演奏もとにかくすごい運動量たっぷりな曲なんです。ドラムは16符で駆け抜けて、サビ前はレッツ、ロール！(笑)。各パートのエゴが詰め込まれたASH DA HEROのキラーチューンができました」

この曲に加え、ADH盤には彼らお得意の16ビートをグルーヴィーに乗りこなす「自分革命」、ブルーロック盤にはバンド自身を赤裸々に綴った「最強のエンドロール」を収録。これらをもって4月8日、次の大勝負として東京・Zepp DiverCity(TOKYO)の舞台に立つ。この日は彼らにとってのJudegement-Day。

ASH「バンドは生き物だから生で聴いたら確実に印象が違う。その波動を生で受け取ったみなさんが、いろんな意味で僕らを“Judgement”して欲しいと思います」